85: 名無しさん@おーぷん 2016/01/15(金)11:49:15 ID:X3u
落ち着きも取り戻した頃、祖父は口を開いた。

祖父「大体、お前らが俺に何をしてくれたか覚えているようだ。

 だから家に社員が来た時も覚えている。
 俺は、その社員が家に来た様子で何をしたかも覚えている」

自然と背筋が伸びた。
かつて見た覇気溢れ威厳を持っていた祖父だった。

そんな祖父が最後の最後に。

「……ただ、夢だったら、と思っていた」

実に寂しそうな祖父の姿がそこにあった。
そこだけ雨が降っているかのようにどんより沈んでいた。