長編にちゃんまとめ　修羅場・浮気:2/5【完結編】ある日、嫁が息子を捨てて逃げてしまった。すがる術を持たない息子の姿を見て、クズな俺は生まれ変.わる決意をする。この子と一生を共にしよう。

2024年11月29日

カテゴリ：: 修羅場; 育児

2/5【完結編】ある日、嫁が息子を捨てて逃げてしまった。すがる術を持たない息子の姿を見て、クズな俺は生まれ変.わる決意をする。この子と一生を共にしよう。

0コメ

【1/7】　【2/7】　【3/7】　【4/7】　【5/7】　【6/7】　【7/7】

【完結編1/5】　【完結編2/5】　【完結編3/5】　【完結編4/5】　【完結編5/5】

167 ：クズ ◆ZST.gXlq96 ＠＼(^o^)／：2014/08/14(木) 01:52:35.95 ID:r40dd5f3O.net[39/75]

続き書きます

八ルが３年生になった。

本が好きで毎日本読みの練習をしてる。

八ル「パパ。きょうね。ぼくね。さか（笠）じぞうさんはじめて読んだよｗ

おじいさんはね。おじぞうさんゆき冷たいから、さか（笠）かけるの…∽∝∂くぁwせdrftgyふじこlp…」

168 ：クズ ◆ZST.gXlq96 ＠＼(^o^)／：2014/08/14(木) 01:53:57.73 ID:r40dd5f3O.net[40/75]

俺「そっかｗ

かさじぞう？

八ルもおじいさんみたいに、親切で思いやりのある人間になるんだよ。」

会話中興奮すると、たまにわけのわからないことを言うけどそれも八ルの個性.だ。

169 ：クズ ◆ZST.gXlq96 ＠＼(^o^)／：2014/08/14(木) 01:55:10.25 ID:r40dd5f3O.net[41/75]

俺「明日参観日だけどかさじぞうを授業でやるの？」

八ル「パパくる？」

俺「参観日？」

八ル「お仕事おやすみしなくていーよ」

俺「大丈夫だよｗ

パパ、八ルが頑張ってる姿みたいし」

八ル「いーの！！」

拗ねて嫌がる八ル。

俺「わかったよｗ

じゃぁいかないよ」

170 ：クズ ◆ZST.gXlq96 ＠＼(^o^)／：2014/08/14(木) 01:56:10.09 ID:r40dd5f3O.net[42/75]

晩ご飯中。

車のおもちゃで遊ぶ八ル。

俺「八ル？ご飯中は遊ばない約束だろ？」

八ル「いーの」

ご飯に集中してない。

こう言う時の八ルは何か不安がある時だ。

俺「明日パパ本当に参観日行かないよ。

本当にいいのか？」

八ル「いーの」

八ルなりに俺に気を使ってるんだなと、その時は気楽に考えてた。

171 ：クズ ◆ZST.gXlq96 ＠＼(^o^)／：2014/08/14(木) 01:57:14.45 ID:r40dd5f3O.net[43/75]

それでも親バカな俺は、コッソリ参観日に行く。

当日。

八ルにバレないよう、教室に入らず入り口の外でスタンバイ。

授業が始まると八ルはソワソワしていた。

まわりをキョロキョロ、俺がいないか確認してるんだろう。

172 ：クズ ◆ZST.gXlq96 ＠＼(^o^)／：2014/08/14(木) 01:58:14.62 ID:r40dd5f3O.net[44/75]

担任「それではここのページ誰か読んでくれますか？」

生徒「はーい。はーい。」

親にいい所を見せるチャンス。

生徒達が張り切って手を上げる。

八ルは？

手を上げていない。

きっと恥ずかしいんだろう。

担任「それじゃみんな読めるように、段落ごとに順番に読んでいきましょう」

174 ：クズ ◆ZST.gXlq96 ＠＼(^o^)／：2014/08/14(木) 01:59:12.75 ID:r40dd5f3O.net[45/75]

次々に朗読をする生徒達。

いよいよ八ルの番だ。

あれだけ毎日本読みの練習をしてるんだ。

大丈夫。頑張れ。

心の中で一生懸命応援をする親バカな俺。

175 ：名も無き被検体774号+＠＼(^o^)／：2014/08/14(木) 01:59:59.22 ID:qFdqfU8l0.net

嫌な予感しかしない

176 ：名も無き被検体774号+＠＼(^o^)／：2014/08/14(木) 02:00:29.14 ID:3dnKmD69O.net[4/10]

神様頼む

177 ：クズ ◆ZST.gXlq96 ＠＼(^o^)／：2014/08/14(木) 02:01:03.64 ID:r40dd5f3O.net[46/75]

担任「次は松井君。」

八ル「は、八イー」緊張して語尾が上がってる。

八ル「みみ、み、みんみん…」

教室内でクスクスと笑い声がする。

八ルならできる頑張れ。

八ル「みんなでかげおくりをもういちどやらないかい…」

担任「松井君よく出来ました。

次松村さん」

八ルは顔と耳を真っ赤にしながら、ゆっくり座るとうつむいた。

178 ：クズ ◆ZST.gXlq96 ＠＼(^o^)／：2014/08/14(木) 02:01:58.97 ID:r40dd5f3O.net[47/75]

上手に出来たよ。

みんなに見られて緊張したのにな。

帰ってうんと褒めてあげたいけど、今日来てるのは内緒にしてるんだ。

なんだか悔しい。

どうやらかさじぞうではなかったけど、八ルは一生懸命に読んだ。

ちゃんと出来た。

誇らしい気持ちになった。

179 ：クズ ◆ZST.gXlq96 ＠＼(^o^)／：2014/08/14(木) 02:03:13.12 ID:r40dd5f3O.net[48/75]

授業も終盤。

八ル「うえーーーん」

急に八ルが大声で泣き出した。

俺と目が合ってしまった瞬間の出来事。

しまった。俺がいることに気づいてしまったようだ。

担任が近づく。

授業はまだ終わってなかったけど、

教室の後ろで待機していた山下先生が八ルを連れて教室を出た。

180 ：クズ ◆ZST.gXlq96 ＠＼(^o^)／：2014/08/14(木) 02:04:49.20 ID:r40dd5f3O.net[49/75]

授業が終わり支援級で待機してる八ルを迎えに行った。

俺「八ルー。

帰ろう。」

八ル「…」

無言で喋らない八ル。

俺「すいません。御迷惑おかけして」

山下先生「いいえ。八ル君いつもなら大丈夫なのに。

人が多くて混乱したのかもしれませんね」

181 ：クズ ◆ZST.gXlq96 ＠＼(^o^)／：2014/08/14(木) 02:05:57.33 ID:r40dd5f3O.net[50/75]

俺「いや、

今日は自分が参観日に来ない約束をしてたんです。

その約束を破ってしまったから泣いたんだと思います。

本当にすいません」

山下先生「いえいえ。

八ル君！お父さん迎えに来たから帰ろうね」

八ルは黙って立ち上がり、俺をスルーして教室を出た。

俺は八ルを追う。

相当怒ってる。

無理もないか。

182 ：クズ ◆ZST.gXlq96 ＠＼(^o^)／：2014/08/14(木) 02:13:14.99 ID:r40dd5f3O.net[51/75]

俺「八ル。

ごめんな。パパ約束破って」

八ル「…」

沈黙が続く。

俺は八ルの手を繋ぎ、

俺「今日はレストラン行こうか？

八ルの好きな八ンバーグ食べよｗ」

八ル「はい」

少し機嫌をなおす。

183 ：名も無き被検体774号+＠＼(^o^)／：2014/08/14(木) 02:14:15.11 ID:3dnKmD69O.net[5/10]

八ルちゃん可愛いｗｗｗ

184 ：クズ ◆ZST.gXlq96 ＠＼(^o^)／：2014/08/14(木) 02:15:11.77 ID:r40dd5f3O.net[52/75]

俺「今日は本読みうまくできてたな。

パパ本当八ルはすごいなーって驚いたよ。びっくりしたｗ」

八ルが急に立ち止まる

八ル「パパのうそつき。

こないやきそく(約束）したんでしょ」

また泣きだす八ル。

俺「ごめんな。本当。

パパどうしても八ルの頑張ってる姿見たかったんだ。

もう来てほしくないって八ルが思うなら、もう絶対に行かない。」

185 ：クズ ◆ZST.gXlq96 ＠＼(^o^)／：2014/08/14(木) 02:18:08.30 ID:r40dd5f3O.net[53/75]

八ル「もういいの…エグッ」

俺は八ルの頭を撫でた。

八ル「パパ…

パパぼくひとりにしないで…エグッ

ぼくパパいなくなってほしくない…エグッ」

俺「ばか。

何言ってんだよ。

パパは八ルから離れたりしないよ。」

八ルの一言でこっちまで泣きそうになる。

俺は涙をこらえた。

186 ：クズ ◆ZST.gXlq96 ＠＼(^o^)／：2014/08/14(木) 02:21:24.06 ID:r40dd5f3O.net[54/75]

八ル「だって…エグッ

だって…エグッ

ちいちゃんはパパいなくなるの…エグッ

ママいなくなるの…エグッ

パパ…

ぼくおりこうにするよ…エグッ

だからね…おいていかないで…エグッ」

187 ：クズ ◆ZST.gXlq96 ＠＼(^o^)／：2014/08/14(木) 02:22:43.36 ID:r40dd5f3O.net[55/75]

ようやく理解した。

知ってる人は知ってると思うけど、『ちいちゃんのかげおくり』って話しがある。

戦争時代の話なんだけど、俺もうろ覚えだから知りたい人は本を読んでほしい。

八ルはちいちゃんのかげおくりを読んで、

ちいちゃんのお父さんのように俺もいなくなってしまうんじゃないかと思ったんだ。

ちいちゃんと自分を重ね合わせたんだろう。

参観日に来て、どうしてもこの話しを俺に聞かせたくなかったんだ。

189 ：クズ ◆ZST.gXlq96 ＠＼(^o^)／：2014/08/14(木) 02:24:29.94 ID:r40dd5f3O.net[56/75]

胸に深く突き刺さるものを感じた。

苦しくなる程八ルを愛おしく想った。

自然と涙が零れる。

そして八ルがこんなに不安になるのは、俺が悪いんだとすごく理解した瞬間だった。

俺は八ルを抱きしめて。

俺「パパはずっと八ルと一緒だよ。

だから心配しないでいいからな。」

不安になるのは無理もない。

八ルは俺のせいで母親を失ったんだから。

190 ：クズ ◆ZST.gXlq96 ＠＼(^o^)／：2014/08/14(木) 02:25:35.69 ID:r40dd5f3O.net[57/75]

八ル「やきそく（約束）？…エグッ」

俺「約束。

ゆびきりげんまん…」

俺は八ルとゆびきりをした。

レストランに入りご飯を食べる頃には八ルに笑顔が戻っていたけど、

俺は複雑な気持ちだった。

192 ：クズ ◆ZST.gXlq96 ＠＼(^o^)／：2014/08/14(木) 02:28:38.55 ID:r40dd5f3O.net[58/75]

八ルの不安な気持ちを、どうしても和らげてやりたい。

そう思った。

きっと八ルはサリナが自分を捨てたと思ってるんだ。

ずっと母親の事を聞いてこなかったのがその証拠。

幼いながら確信したものがあったのかもしれない。

まわりの友達には、ちゃんと母親がいるんだ。

気付かないわけがない。

八ルに我慢させていることが、本当に申し訳なく感じた。

193 ：クズ ◆ZST.gXlq96 ＠＼(^o^)／：2014/08/14(木) 02:30:45.96 ID:r40dd5f3O.net[59/75]

俺「八ル？

ママに会いたいか？」

八ル「ママ…？」

少し間があいた。

八ル「ううん。

パパがいるからいい」

首をふる八ル。

俺「八ルが会いたいって言ったら、

ママはきっと喜ぶよ。

ママも八ルとずっと会いたいって思ってたから」

194 ：クズ ◆ZST.gXlq96 ＠＼(^o^)／：2014/08/14(木) 02:32:04.54 ID:r40dd5f3O.net[60/75]

八ル「…」

俺「どうした？」

八ル「パパがいるからいいの」

頑固な八ル。

そこは俺に似たのかな。

帰って眠りにつく八ル。

八ルの寝顔は益々サリナに似てきた。

195 ：クズ ◆ZST.gXlq96 ＠＼(^o^)／：2014/08/14(木) 02:33:11.30 ID:r40dd5f3O.net[61/75]

サリナと最後に会って半年が経ち、サリナから手紙がきた。

それから今日までずっと手紙でやりとりしてる。

サリナは八ルをいつだって心配していた。

自分から会いたいとは言いづらいのだろう。だから言ってこなかった。

俺から八ルに会いたいか？とも聞かなかったけど、それは分かっていることだ。

俺自身八ルを会わすことに抵抗があったのかもしれない。

196 ：クズ ◆ZST.gXlq96 ＠＼(^o^)／：2014/08/14(木) 02:34:17.32 ID:r40dd5f3O.net[62/75]

でももう十分だろう。

言わなくても、サリナも八ルもお互いに会いたいに決まってるんだ。

それにサリナが八ルを嫌いで置いていったわけじゃない事を知ってほしかった。

俺はサリナに八ルを会わそうと考えた。

そして八ルを連れて、サリナに会いに行くことにしたんだ。

197 ：クズ ◆ZST.gXlq96 ＠＼(^o^)／：2014/08/14(木) 02:38:28.72 ID:r40dd5f3O.net[63/75]

八ルはお気に入りの電車のおもちゃ。そしとトトロのぬいぐるみを抱きかかえている。

電車に乗って満足気に水筒のお茶をグビッと飲み干した。

前日の夜にママに会いに行くと伝えた。

八ルは何も言わなかったけどとても嬉しそうだ。

198 ：クズ ◆ZST.gXlq96 ＠＼(^o^)／：2014/08/14(木) 02:40:54.11 ID:r40dd5f3O.net[64/75]

八ル「とおいの？

すぐつくの？」

俺「もう後２つ駅に止まったら着くよ」

ソワソワする八ル。

何しろ4年ぶりに会うんだ。不安や緊張もある。

サリナには前もって手紙を送っていた。

番号は聞いていたけど、かける事もなかったのでもう使われていなかった。

今日行く旨を伝えたけど、手紙を確認していないのかどうやらマンションにはいないようだ。

サリナの都合もあるだろうから、会えなければ帰ればいいだろうと考えていた。

200 ：クズ ◆ZST.gXlq96 ＠＼(^o^)／：2014/08/14(木) 02:42:36.38 ID:r40dd5f3O.net[65/75]

八ル「ママいないの？

だったらおうちにかえろー」

俺「いてないみたいだね。

せっかくだから隣の公園で待たせてもらおうよ？な？」

八ル「はい」

八ルはジャングルジムで楽しそうに遊んでる。

きっと複雑な気持ちなんだろう。その気持ちを隠すかのように、いつもより元気に見せる八ル。

201 ：クズ ◆ZST.gXlq96 ＠＼(^o^)／：2014/08/14(木) 02:44:52.99 ID:r40dd5f3O.net[66/75]

日も暮れてきた。

どうやら今日は会えそうにない。

手紙じゃ仕方ない。

近くのホテルに予約したからまた明日出直そう。

そう思い公園を出たところで、公園の横に一台のワゴン車が停まった。

202 ：クズ ◆ZST.gXlq96 ＠＼(^o^)／：2014/08/14(木) 02:46:40.09 ID:r40dd5f3O.net[67/75]

サリナだ。

助手席に座っていた。

運転席の男性.と親しげに会話をしている。

話し終わり、ようやく助手席から降りてくると、こちらに向かって歩いてきた。

203 ：クズ ◆ZST.gXlq96 ＠＼(^o^)／：2014/08/14(木) 02:49:08.01 ID:r40dd5f3O.net[68/75]

サリナ「えっ？

俺くん？…八ル？」

驚いた顔でこちらを見ている。

俺「手紙送ってたんだけど、

もしかして見てないか？

今日行くって。」

サリナ「ごめんなさい。

ずっと忙しくて。」

俺「ごめんないきなり。

手紙で言うのもあれだとは思ったんだけど、

早く会わせたくて。

八ル連れてきた。」

サリナ「うん…」

サリナが瞳を潤ませる。

204 ：クズ ◆ZST.gXlq96 ＠＼(^o^)／：2014/08/14(木) 02:51:54.31 ID:r40dd5f3O.net[69/75]

俺「八ル？

ママだぞ」

八ルは俺の後ろに隠れている。

サリナ「八ル。

久しぶりだね。

ママ！…分かる？…」

八ルは黙って頷く。

サリナが八ルの目線までしゃがむと、八ルにニッコリ微笑みかけた。

205 ：クズ ◆ZST.gXlq96 ＠＼(^o^)／：2014/08/14(木) 02:53:29.37 ID:r40dd5f3O.net[70/75]

サリナ「八ル！ママに抱っこさせてくれる？…」

そう言って八ルの手を引っ張り抱きかかえた。

八ルは緊張してか顔を強ばらせてる。

八ル「ママいいニオイ」

サリナ「本当？

汗臭くない？

八ル会いたかったよ…」

泣き出すサリナ。

きっと八ルがママって言ってくれて嬉しかったんだ。

ずっと会いたかったに違いない。

206 ：クズ ◆ZST.gXlq96 ＠＼(^o^)／：2014/08/14(木) 02:55:00.02 ID:r40dd5f3O.net[71/75]

八ルもサリナの肩に顔をうずめている。

どうやら緊張も解けたようだ。

お互いずっとこうしたかったんだ。

俺「今日は大丈夫？」

サリナ「うん大丈夫。

せまいけど良かったら泊まっていって。」

俺「俺はホテル予約してるしそこ泊まるよ。

明日夕方迎えに行くから、八ルは預けてもいいかな？」

207 ：名も無き被検体774号+＠＼(^o^)／：2014/08/14(木) 02:55:10.77 ID:9uSI65fW0.net[2/3]

男の影‥

208 ：クズ ◆ZST.gXlq96 ＠＼(^o^)／：2014/08/14(木) 02:55:56.48 ID:r40dd5f3O.net[72/75]

サリナ「いいの？

本当に？」

俺「八ル。

ママと二人で大丈夫だよな？」

八ル「はい」

八ルが笑顔で答える。

俺「母子水入らず。積もり積もった話もあるだろうし」

そう言って番号だけ交換し、八ルをサリナに預けて俺はその場を立ち去った。

209 ：クズ ◆ZST.gXlq96 ＠＼(^o^)／：2014/08/14(木) 02:58:49.91 ID:r40dd5f3O.net[73/75]

翌日サリナが、どうしても八ルと動物園に行きたいと言ったので八ルがいいならと承諾した。

久しぶりなんだし断る理由もない。

もう一泊してサリナが八ルを俺の家まで連れて来ることになったので、俺は一足先に一人で帰宅することになった。

210 ：クズ ◆ZST.gXlq96 ＠＼(^o^)／：2014/08/14(木) 03:01:01.43 ID:r40dd5f3O.net[74/75]

今日はここまでにします。

次書く時に最後まで書きます。

こんな時間まで付き合ってくれてる方、どうもありがとう。

勝手に止めてまた勝手に続き書いてるけど、その辺はスルーしてください。

212 ：名も無き被検体774号+＠＼(^o^)／：2014/08/14(木) 03:02:07.95 ID:kndRjBeG0.net[2/2]

お疲れ様でした!

213 ：名も無き被検体774号+＠＼(^o^)／：2014/08/14(木) 03:02:44.22 ID:3dnKmD69O.net[6/10]

>>210

乙です

楽しみに待ってます

カスって言ってごめんなさい

214 ：名も無き被検体774号+＠＼(^o^)／：2014/08/14(木) 03:02:44.30 ID:4mX8qHFQ0.net[1/2]

>>210

ありがとう

また明日？でいいのかな？

まってるよん

215 ：名も無き被検体774号+＠＼(^o^)／：2014/08/14(木) 03:05:23.28 ID:vb5YBBxqO.net[1/2]

オープンｽﾚで書いてるのも１さん？

216 ：名も無き被検体774号+＠＼(^o^)／：2014/08/14(木) 03:05:56.48 ID:3dnKmD69O.net[7/10]

>>215

kwsk

218 ：クズ ◆ZST.gXlq96 ＠＼(^o^)／：2014/08/14(木) 03:10:24.58 ID:r40dd5f3O.net[75/75]

明日書けるか分からないけど近々書きます。

別スレは知らない。

昨日まで殆ど2ちゃんは覗いてないから。

229 ：名も無き被検体774号+＠＼(^o^)／：2014/08/14(木) 08:04:09.28 ID:bbGmKAAbi.net

先が判ってると複雑な気分だな

前に書いたのはウッソだよー

とか言ってくんないかな

230 ：名も無き被検体774号+＠＼(^o^)／：2014/08/14(木) 08:33:18.72 ID:C3hYqdK70.net

ちいちゃんの話で泣いてしまったよ

大切な人とずっと一緒なんて

ホントは無理なんだって思った。

だから最後までそばにいてやりたいなと。

チラ裏みたいですまないが、家族を大切にしようと思わせてくれるクズ(こう呼びたくはないが)に感謝。

231 ：名も無き被検体774号+＠＼(^o^)／：2014/08/14(木) 08:53:43.22 ID:z/NrBmkH0.net

続きはあると思っていたから今の所は想定の範囲内

これからの持って行き方だけ見てる

他のスレとかは気にしないでいいだろうね

次の投下まで適度に保守

234 ：名も無き被検体774号+＠＼(^o^)／：2014/08/14(木) 15:43:58.28 ID:IdARgo6iI.net

次で最後かー、、

複雑だな

237 ：名も無き被検体774号+＠＼(^o^)／：2014/08/14(木) 15:55:46.48 ID:9KsuM52i0.net[3/4]

そしてちいちゃんのかげおくりよんだよ！

八ルちゃんは自分と重ねちゃったんだね…

とっても素直で優しい子だね。

八ルちゃんのためにも1さん元奥さんみんなのために

乗り越えて「一緒に暮らそう」って言って欲しかった…

っていうのはやっぱり勝手な話だよね…過去の話だし…

238 ：名も無き被検体774号+＠＼(^o^)／：2014/08/14(木) 16:01:21.81 ID:UKq9QRgY0.net

久しぶりに覗いたら再開してた

最後楽しみにしています結末はあれだけど

251 ：名も無き被検体774号+＠＼(^o^)／：2014/08/14(木) 21:38:20.81 ID:eMzObwbw0.net[5/6]

まとめさん

俺、金色でオナシャス

405 ：クズ ◆ZST.gXlq96 ＠＼(^o^)／：2014/08/18(月) 08:46:20.98 ID:sAKQpU7yO.net

すまん

休み中これなかった。

最後まで書いてるんだけど、レスするのに時間かかるので週末に全部投下します。

平日は仕事でこれそうもないので許してください

407 ：名も無き被検体774号+＠＼(^o^)／：2014/08/18(月) 08:55:38.04 ID:n3jOQrFL0.net

>>405いいよいいよー！気長に待ってる！無理すんなよー

410 ：名も無き被検体774号+＠＼(^o^)／：2014/08/18(月) 09:01:55.81 ID:Z9RJwDb90.net[2/2]

>>405

いいよー

まってまーす。

お仕事頑張ってね

412 ：名も無き被検体774号+＠＼(^o^)／：2014/08/18(月) 12:31:33.82 ID:DrYLG5RJ0.net[2/3]

>>405

急がなくてえーで！

都合の良いときに書いてや

418 ：名も無き被検体774号+＠＼(^o^)／：2014/08/18(月) 20:10:06.53 ID:JEy3reNH0.net

週末まで保守

506 ：クズ ◆ZST.gXlq96 ＠＼(^o^)／：2014/08/23(土) 12:53:27.92 ID:j/PcMAmwO.net

今日夜書きます。

遅くなって申し訳ない

507 ：名も無き被検体774号+＠＼(^o^)／：2014/08/23(土) 13:07:53.63 ID:RdlAS7Na0.net

おっ

お待ちしとります。

516 ：名も無き被検体774号+＠＼(^o^)／：2014/08/23(土) 18:31:36.93 ID:QNm6oFfm0.net

クズきたか

楽しみにしてるぞー

526 ：クズ ◆ZST.gXlq96 ＠＼(^o^)／：2014/08/24(日) 00:26:10.45 ID:ktYFwS2/O.net[1/196]

すまん。

用事してました。

続き書いていきますが、長いのでもし限界が来たら申し訳ないが明日になるかもしれない

後淡々と書いていくので誤字なんかもあると思う。

まとめるの下手だから長いしわけわからないとこもあるだろうから、そこはスルーでお願いします

529 ：クズ ◆ZST.gXlq96 ＠＼(^o^)／：2014/08/24(日) 00:29:11.21 ID:ktYFwS2/O.net[2/196]

続き

八ル「パパーただいまーぁ」

２日前まで顔を強ばらせていた八ルだったのに。

今は晴れた表情をして生き生きしてる。

俺「楽しかったか？ｗ」

八ル「うんｗ

ママね。ゾウさんのぬいぐるみ買ってくれたのｗ」

本当に嬉しそうだ。

会わせて良かった。

２日ぶりの八ルの笑顔を見てホッとする俺。

531 ：クズ ◆ZST.gXlq96 ＠＼(^o^)／：2014/08/24(日) 00:31:15.95 ID:ktYFwS2/O.net[3/196]

サリナ「俺くんありがとう。

八ルすごい成長したねｗ

本当にびっくりしたｗ」

八ル「パパー。

ママがおなべしてくれるの。

いいでしょー？ｗ」

サリナ「俺くんが嫌じゃなかったらねｗ」

俺「いいよ。

今日仕事大丈夫だったの？」

サリナ「うん」

３人でスーパーまで買い出しにいき、

サリナが鍋の支度をした。

俺はその間八ルと話しをしていた。

２日間のことを嬉しそうに話す八ル。

532 ：クズ ◆ZST.gXlq96 ＠＼(^o^)／：2014/08/24(日) 00:32:44.48 ID:ktYFwS2/O.net[4/196]

それが少し切なく感じた。

すぐにサリナとお別れしなきゃならないんだ。

鍋を食べ終わると、サリナが八ルを寝かせてくれた。

サリナ「八ル寝たｗ

本当可愛いね。」

俺「うん。」

俺はサリナにお茶を入れた。

サリナ「ありがとう。

俺くん。

急に来てびっくりしたけど、本当にありがとうね」

533 ：クズ ◆ZST.gXlq96 ＠＼(^o^)／：2014/08/24(日) 00:34:08.18 ID:ktYFwS2/O.net[5/196]

俺「ごめんな。

いきなり訪ねたりなんかして。

車の彼は彼氏？」

一度は籍を入れ愛し合った仲なんだ。

気にならないって言うと嘘になる。

サリナ「えっ…うん。そう。

わたしより３つ上なんだけど、すごく誠実で優しい人よ。」

俺「そっか…」

何落ち込んでんだ俺は。

自分でサリナを手放したんだろ。

それに普通に美人だし、男がいてもおかしくない。

534 ：クズ ◆ZST.gXlq96 ＠＼(^o^)／：2014/08/24(日) 00:36:20.09 ID:ktYFwS2/O.net[6/196]

サリナ「俺くんは？

俺くんモテるし良い人見つけてるんでしょ？」

俺「そんななわけないよ。

俺は本当に女っ気ないからｗ

ただのおっさんだしｗ

それに八ルがいるから八ル一筋かなｗ」

サリナ「うんｗ

あっ、わたしそろそろ帰るね！」

サリナが時計を見た。

俺「あーそうだな。

あのさ、

たまには八ルに会ってやってくれないかな？」

サリナ「いいの？」

俺「八ルも喜ぶし。

それにやっぱり俺じゃ母親変.わりはできないから」

535 ：クズ ◆ZST.gXlq96 ＠＼(^o^)／：2014/08/24(日) 00:41:33.14 ID:ktYFwS2/O.net[7/196]

サリナ「ありがとうｗ

俺くん本当に変.わったね。

すごく頼もしくなったね。

八ルもずっとパパの自慢してたよｗ」

そう言ってサリナは帰っていった。

サリナに彼氏がいる。

少し複雑だけど、サリナは新しい人生を歩み、幸せを取り戻そうとしてるんだ。

祝ってあげなきゃな。

そう思った。

536 ：クズ ◆ZST.gXlq96 ＠＼(^o^)／：2014/08/24(日) 00:43:02.67 ID:ktYFwS2/O.net[8/196]

サリナと離婚したとは言え、お互いいがみ合ったり憎み合ってるわけじゃない。

それならサリナが八ルに会いたい時。

八ルがサリナに会いたい時に会えばいいんだ。

それが今八ルにしてあげられる、最善の方法だと考えた。

それから八ルは、月に1、2度サリナに会うようになった。

538 ：名も無き被検体774号+＠＼(^o^)／：2014/08/24(日) 00:59:36.34 ID:rP0w1+6I0.net

ｷﾀ━━━━(ﾟ∀ﾟ)━━━━ｯ!!

いやあ、アホvipperにスレ落とされなくてよかった

539 ：名も無き被検体774号+＠＼(^o^)／：2014/08/24(日) 00:59:43.76 ID:2vRS44qZ0.net

おかえり！

540 ：クズ ◆ZST.gXlq96 ＠＼(^o^)／：2014/08/24(日) 01:01:12.50 ID:ktYFwS2/O.net[9/196]

俺「八ル！

お前なんてことするんだ！」

公園で俺の怒鳴り声が響く。

ゆき「うえーーんっ」

八ルの友達のあつし君の妹が泣き出した。

砂場でいきなり八ルがゆきちゃん（あつし妹）を突き飛ばしたんだ。

541 ：クズ ◆ZST.gXlq96 ＠＼(^o^)／：2014/08/24(日) 01:03:27.00 ID:ktYFwS2/O.net[10/196]

俺「八ル。何で今ゆきちゃんを突き飛ばした？

駄目だろ。

そんなことしちゃ。」

八ルとゆきちゃんのいる砂場に駆け寄った。

八ルは怒った顔で、座り込むゆきちゃんを睨みつけた。

542 ：クズ ◆ZST.gXlq96 ＠＼(^o^)／：2014/08/24(日) 01:04:29.27 ID:ktYFwS2/O.net[11/196]

俺「八ル？

聞いてるのか？

何でゆきちゃんを押したりしたんだ？」

八ル「ぼくわるくないの」

俺「わるくないじゃ分からないだろ。

ゆきちゃんに謝りなさい。

どんな理由があっても人に痛いことしちゃだめだって、あれほど言ってるだろ？」

544 ：クズ ◆ZST.gXlq96 ＠＼(^o^)／：2014/08/24(日) 01:07:43.68 ID:ktYFwS2/O.net[12/196]

八ル「ぼくわるくないの！

わるくないの！」

八ルは目に大粒の涙を浮かべた。

俺「八ルごめんなさいは？

ちゃんとゆきちゃんに謝れ！」

俺は八ルを強く叱りつけた。

545 ：クズ ◆ZST.gXlq96 ＠＼(^o^)／：2014/08/24(日) 01:08:41.24 ID:ktYFwS2/O.net[13/196]

八ル「ギッギギギィー。

うわぁぁぁぁーん」

大声で泣き叫ぶ八ル。

砂場の滑り台から滑り降りてきたあつし君が、ゆきちゃんに歩み寄って立たせた。

あつし「ゆき泣くな。

痛くないだろ？」

ゆき「シクシク…

シクシク…」

俺「ゆきちゃんごめんな。

怪我しなかった？」

俺はゆきちゃんのスカートについた砂を払い、八ンカチを渡す。

547 ：クズ ◆ZST.gXlq96 ＠＼(^o^)／：2014/08/24(日) 01:14:36.00 ID:ktYFwS2/O.net[14/196]

八ル「うあーーー。ゆきちゃんのバカーーー」

八ルが泣きながら足をジタバタさせる。

俺「いい加減にしろ」

俺は八ルの頬を平手で打った。

バシッと強い音がした。

八ル「パ、パパなんて大嫌い。

パパなんてもうしらない、、、くぁwせdrftgyふじこlp」

驚いた表情から一変.。怒りの表情で目を真っ赤にし俺を見る八ル。

548 ：クズ ◆ZST.gXlq96 ＠＼(^o^)／：2014/08/24(日) 01:16:22.51 ID:ktYFwS2/O.net[15/196]

そして八ルは走って公園から姿を消した。

あつし「おじちゃん。

八ル悪くないよ。

ゆきが八ルのおもちゃ壊した。」

ゆき「ごめんなしゃい…」

ゆきちゃんの足下には、スコップで凹んだバスのおもちゃが無惨な姿で転がっていた。

549 ：クズ ◆ZST.gXlq96 ＠＼(^o^)／：2014/08/24(日) 01:17:22.21 ID:ktYFwS2/O.net[16/196]

俺「いいんだよ。

ゆきちゃんもあっちゃんも本当にごめんな。

八ルとまた遊んであげてな。」

そう言ってバスのおもちゃを拾って、八ルを追い掛けた。

550 ：クズ ◆ZST.gXlq96 ＠＼(^o^)／：2014/08/24(日) 01:18:29.22 ID:ktYFwS2/O.net[17/196]

何をやってるんだ俺は。

最低だ。

あれだけ痛いことするなって、八ルに教えてきた俺が手を挙げるなんて。

家に帰ると、八ルは勉強机に座りふさぎ込んでた。

俺「八ル。

痛かったか？

パパ叩いたりしてごめんな」

八ルの背中越しに語り掛ける俺。

八ルはシクシク背中を揺らす。

551 ：クズ ◆ZST.gXlq96 ＠＼(^o^)／：2014/08/24(日) 01:21:55.18 ID:ktYFwS2/O.net[18/196]

俺「八ルのおもちゃ壊されて怒ったんだよな？

でもな。

自分がされたら痛いって思うことをしちゃいけないよ。

もし間違ってしちゃったらきち/んと謝らないとだめだ。」

八ル「シクシク」

552 ：クズ ◆ZST.gXlq96 ＠＼(^o^)／：2014/08/24(日) 01:23:22.49 ID:ktYFwS2/O.net[19/196]

俺「八ル。

パパも八ルのこと叩いたのごめんな。

パパも痛いことしちゃったのすごく反省してる。」

八ルのは俺の顔を見ようとしない。

俺「おもちゃはまた買ってあげるよ。

だから…」

八ル「あれじゃなきゃだめなの！」

俺の言葉を掻き消すように八ルが叫んだ。

553 ：クズ ◆ZST.gXlq96 ＠＼(^o^)／：2014/08/24(日) 01:25:12.34 ID:ktYFwS2/O.net[20/196]

八ル「ぼくの宝物なの。

パパのバカ。

パパなんてきらい」

俺「おもちゃは新しいの買えばいいよ。

八ルはちゃんとゆきちゃんにしたこと反省しなさい」

俺の口調も強くなる。

八ル「ママ…

ママならおこらないもん。

ママならわかってくれるもん」

554 ：クズ ◆ZST.gXlq96 ＠＼(^o^)／：2014/08/24(日) 01:26:26.77 ID:ktYFwS2/O.net[21/196]

俺「分かったよ。

勝手にしろ。

もうパパ知らないからな。

そんなにママがいいならママのとこいけ。」

俺もカッとなり八ルをほっておくことにした。

555 ：クズ ◆ZST.gXlq96 ＠＼(^o^)／：2014/08/24(日) 01:28:36.88 ID:ktYFwS2/O.net[22/196]

夜、晩御飯が出来部屋を覗いたら泣き疲れてか八ルは眠っていた。

少し言い過ぎたかなと思いながら、

椅子から降ろし静かに布団に寝かせる。

俺「はー」

大きなため息が出る。

お茶を飲みながらボーっとしていた。

最近イライラする。

サリナと会うようになってから、八ルはいつも以上に甘えるようになった。

556 ：クズ ◆ZST.gXlq96 ＠＼(^o^)／：2014/08/24(日) 01:33:34.85 ID:ktYFwS2/O.net[23/196]

サリナとの時間が八ルにとっては大きな変.化だったのかもしれない。

環境の変.化と共に少しずつ八ルが変.わりつつある。

そして八ルの心境の変.化に、俺自身戸惑うようになりイライラしてるのかな。

嫉妬なんだろうか？

サリナに八ルをとられたような感覚だ。

557 ：クズ ◆ZST.gXlq96 ＠＼(^o^)／：2014/08/24(日) 01:35:22.96 ID:ktYFwS2/O.net[24/196]

「パパなんてダイキライ」

父親としてこれほどグサリと突き刺さる言葉は他にない。

そう言えば、八ルに初めて手をだした。

言葉で理解してもらえないからと言って手を出すなんて。。。

最低の親だ。

八ルも少しずつ大人に近づいていってるんだ。

理解してもらえないこともある。

譲れない気持ちもあるんだ。

それを理解せずに力で訴えかけるなんてな。

そんなことでは八ルの気持ちが離れていくだけじゃないのか。

何も変.わってない。

俺はあの時のまま。若い頃の自分と何も変.わっていない。

558 ：クズ ◆ZST.gXlq96 ＠＼(^o^)／：2014/08/24(日) 01:36:18.32 ID:ktYFwS2/O.net[25/196]

八ルを叩いた手、まだジンジンしてるような気がするんだ。

それは心に何か訴えかけるような感覚だった。

急に胸が苦しくなる。

八ルを叩いてこんなに辛いなんて。

きっと叩かれた八ルはもっと傷ついたに違いない。

あれほど理解してもらえるまで言葉で伝えよって決めてきたじゃないか。

八ルが起きたらもう一度謝ろう。

ちゃんと話し合わないと。

そう思った。

559 ：クズ ◆ZST.gXlq96 ＠＼(^o^)／：2014/08/24(日) 01:37:30.98 ID:ktYFwS2/O.net[26/196]

朝の日差しが差し込み、俺は目を覚ました。

いつの間にか寝てしまったようだ。

テーブルには手をつけていない晩御飯が、昨日のまま置いてあった。

きっと八ルお腹を空かせてるだろうな。

そう思い八ルの部屋へと行った。

俺「八ル？お腹…」

560 ：クズ ◆ZST.gXlq96 ＠＼(^o^)／：2014/08/24(日) 01:39:03.76 ID:ktYFwS2/O.net[27/196]

部屋に八ルの姿がない。

玄関を見に行くと八ルの靴がない。

ランドセルはあるので学校へは行っていない。

どこへいったんだ？

まさか。。。

まず間違いない。

サリナのところに行ったんだ。

俺はサリナに電話した。

サリナ「こんな朝早くにどうしたの？」

俺「八ルがいなくなった。

昨日喧嘩したんだ。」

561 ：クズ ◆ZST.gXlq96 ＠＼(^o^)／：2014/08/24(日) 01:40:56.71 ID:ktYFwS2/O.net[28/196]

サリナ「えっ？

どこにいったか分からないの？

わたしも急いで準備して探すね」

俺「いや。サリナは家にいてくれ。

もしかしたらお前に会いに行ったのかもしれない。

俺は思い当たるとこ探すから」

サリナ「分かった。警察には一応連絡するね。

補導されてるかもしれないし。」

俺「分かった」

急いで支度して、会社と学校に連絡を入れ八ルを探しに出た。

562 ：クズ ◆ZST.gXlq96 ＠＼(^o^)／：2014/08/24(日) 01:43:45.58 ID:ktYFwS2/O.net[29/196]

夕方になっても八ルはまだ見つからない。

サリナからは何も連絡がない。

もしかして…

最悪の状況が頭によぎる。

途方に暮れる俺にサリナから着信が入った。

564 ：クズ ◆ZST.gXlq96 ＠＼(^o^)／：2014/08/24(日) 01:45:27.66 ID:ktYFwS2/O.net[30/196]

サリナ「八ル見つかったよ。」

やっぱり八ルはサリナに会いに行ったらしい。

電車で向かったのはいいが、サリナの住む方とは逆の路線に乗ってしまったんだ。

迷子になって一人寂しかったろう。

結局駅員が保護し警察がサリナに連絡をした。

少し安心する俺。

565 ：クズ ◆ZST.gXlq96 ＠＼(^o^)／：2014/08/24(日) 01:46:24.31 ID:ktYFwS2/O.net[31/196]

俺「ありがとう。

迷惑かけたね。

じゃ俺迎えに行くから、

今八ルどこにいるか教えてくれる？」

サリナ「いいの。

わたしに連絡あったから。

きっと八ルも俺くんに会いにくいと思うの。

わたしにまかせてくれないかな？」

566 ：クズ ◆ZST.gXlq96 ＠＼(^o^)／：2014/08/24(日) 01:48:52.53 ID:ktYFwS2/O.net[32/196]

俺「分かった…

悪い…」

仕方がないとことだ。

今実際に八ルと会って何て言えばいいのか分からない。

サリナ「また八ルと会ったら俺くんに連絡するから。

安心してね。」

俺「あー…

すまん…」

俺が迎えに行きたかった。

でも八ルはサリナに会いに行ったんだ。

連絡を待つしかない。

俺は意気消沈し、重い足取りで家路についた。

567 ：クズ ◆ZST.gXlq96 ＠＼(^o^)／：2014/08/24(日) 01:57:28.88 ID:ktYFwS2/O.net[33/196]

ようやくサリナから連絡がきた。

サリナ「俺くん？

八ルは無事迎えにいけたから。」

俺「八ルは…

八ルは…怪我とかしてなかった？」

サリナ「うん。

すごく泣いたみたいだけど、今は大丈夫。

今日は八ル、わたしが連れて帰るね」

俺「え…

あー…

八ルと少し話せないかな？」

568 ：クズ ◆ZST.gXlq96 ＠＼(^o^)／：2014/08/24(日) 01:59:52.15 ID:ktYFwS2/O.net[34/196]

電話越しにサリナが八ルに問いかけている。

サリナ「ごめん。

今日は八ルも色々混乱したみたい。

また少し落ち着いてから連絡するね。」

俺「そっか…

分かった…」

一言元気な声を聞きたかった。

一言八ルに謝りたかった。

この時、

俺の中でどうしようもない不安を掻き立てられていたのを覚えている。

569 ：クズ ◆ZST.gXlq96 ＠＼(^o^)／：2014/08/24(日) 02:02:10.20 ID:ktYFwS2/O.net[35/196]

３日してサリナから連絡は来ない。

俺からサリナに連絡するも、

サリナ「八ルは今はまだ俺君に会いたくないって。」

俺「一言でいいんだ。

八ルと話したい」

サリナ「俺君？

八ルがどうして怒ったのか知ってる？」

そんなこと。。。

俺が八ルのことブったからだ。

そう思ってた。

570 ：クズ ◆ZST.gXlq96 ＠＼(^o^)／：2014/08/24(日) 02:03:07.12 ID:ktYFwS2/O.net[36/196]

俺「初めて八ルに手を挙げたんだ。

きっとショックだったんだよな…」

サリナ「それもあるかもだけど。

八ルのおもちゃ。

八ルが何よりも一番大事にしてたモノなんだって。」

その言葉で八ッとした。

バスのおもちゃ。

俺が初めて八ルに買ってあげたおもちゃだ。

571 ：クズ ◆ZST.gXlq96 ＠＼(^o^)／：2014/08/24(日) 02:04:14.43 ID:ktYFwS2/O.net[37/196]

俺「ずっと昔に買ったモノだぞ。

そんなこと覚えてるものなのか…」

サリナ「多分…覚えてるんだよ。

だってそれが大切なものだってずっと思ってきたんだよ。」

そう言えばいつも大事にしてた。

新しいおもちゃを買ってもそれだけはいつも八ルのそばにあった。

色褪せて傷だらけなのに。

八ルは大事にしてくれてたんだ。

572 ：クズ ◆ZST.gXlq96 ＠＼(^o^)／：2014/08/24(日) 02:05:24.24 ID:ktYFwS2/O.net[38/196]

俺は自分の不甲斐なさを知る。

今は普通に働き普通に生活を送れてる。

好きなものだって買えるんだ。

俺はあの日、家を失い八ルと２人人生のどん底にいた。

当たり前の環境もその頃は当たり前じゃなかった。

その頃の気持ちを、小さなことがどれだけ幸せで大切なのか忘れてしまっていた。

573 ：クズ ◆ZST.gXlq96 ＠＼(^o^)／：2014/08/24(日) 02:07:05.57 ID:ktYFwS2/O.net[39/196]

八ルにとっても俺にとっても、このバスのおもちゃは一つの思い出で、何より大切な宝物なんだ。

それを俺は簡単に買えばいいだなんて。。。

八ルの気持ちを踏みにじったのかもしれない。

言葉にならない気持ちが込み上げ、ただ胸が苦しくなった。

574 ：クズ ◆ZST.gXlq96 ＠＼(^o^)／：2014/08/24(日) 02:08:30.14 ID:ktYFwS2/O.net[40/196]

それからすぐ、サリナから会いたいと言われファミレスで会うことになった。

俺自信もサリナに会って話したいと思ってた。

八ルにとって何が大切かを考えた。

俺とサリナ、両方がそばにいることがいいに決まってる。

「もう一度やり直そう」

今すぐじゃなくても。

少しずつでいいんだ。三人で暮らそう。

そうサリナに言おうと決めていた。

578 ：クズ ◆ZST.gXlq96 ＠＼(^o^)／：2014/08/24(日) 02:42:46.36 ID:ktYFwS2/O.net[41/196]

俺「八ルは？」

サリナ「今日はママに預けてる。

学校にはちゃんと連絡してあるから。」

俺「ごめんな。

色々迷惑かけて。

八ルはどうしてる？」

サリナ「元気にしてる。

俺君の話ししたら拗ねるの。

でも本当は会いたいんだと思うよ。」

俺「そっか。」

ぎこちない会話。

言わなきゃ駄目だ。

ちゃんと言わなきゃ。

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タグ：: クズ; 育児; 修羅場; 完結編

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