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46: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/09/14(日) 00:37:49.45 ID:s8S6PYXy0.net
控え室に戻って1時間ほどして、ちょうど日付が変わったくらいに主治医が呼びにきた。 

案内されたのは母親のいるICUではなくて、面会室。 

そこで少し待っていると手術を担当してくれた医師が大きなタッパーを持って入ってきた。 

結論から言うと手術は無事に成功したと。まずそれを伝えてくれたのでホッとした。 

医師がタッパーを開けると、そこには見たことの無い物体が入っていた。 

64年間母親の体の中にあった肝臓。 

でもそれは俺の知っている、いわゆるレバーと呼ばれるようなものではなかった。 

赤みのあるツルっとした、ヌルっとしたような感じのものだと思っていたけど、まったく逆で母親の肝臓はゴツゴツした岩の塊のように見えた。 

素人目に見ても、異常なことだと思った。 

医師は手に取った肝臓を見ながら「これを見て分かるように、もう肝臓が完全に硬くなってしまって、1割も機能していない状態でした。お母さんは気力で今まで頑張ってきたんですね。」 

硬くなった肝臓を実際に見て、あらためて母親がタヒに直面していたことを痛感した。 

とにかく手術はうまくいった。 

母親の肝臓がすべて取り出されたことで肝硬変は完治した。 

ただ移植手術はこれからが本番と言ってもいいくらいで、今度は別の病気との闘いが始まる。 

まず、新しく植えた妹の肝臓が母親の免疫力に負けずに定着してくれるかどうか。 

これは免疫抑制剤を大量に使うことでクリアできる。 

ただ免疫力がまったく無い状態になるので、次は感染症の危険と戦わないといけない。 

この1日、次は1週間を乗り切ることが大事なので、決して気を緩めないでくださいと医師は続けた。